JUNKO MIZUNO水野 淳子
記憶の中に咲く花々
〈日本画の素晴らしさ〉
岩絵具は「洗う」ということが出来る絵の具で、これは私にとって非常に魅力的です。絵具を「洗う」というのは、画面に塗り乾いた絵具を、水をつけた刷毛などで撫でて絵具を落とすことを言います。この「洗う」ことによって、奥深い味わいや引っ込んだ抵抗感、絵の具が混じり合って化学反応的な美しい色あいが作り出せると考えています。これは油絵やアクリル画などにはない、日本画の面白く素晴らしいところだと思っています。
〈自分が描き続けたいと感じているモチーフ〉
美しく感じた有機物、それらから連想した模様。
〈作品を通して伝えたい事〉
生物や人物の記憶に寄り添った作品を描きたいと考えています。記憶の回路に直感的に電流が流れるような作品を作りたいです。
水野 淳子
《作家略歴》
1980年 愛知県生まれ
2008年 東京藝術大学大学院美術研究科日本画修士課程修了
2011年 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻日本画領域修了 博士(美術)取得
2011年~2013年 東京芸術大学日本画研究室教育研究助手
現在 日本美術院 院友
《主な受賞歴》
2007年 再興第92回日本美術院展初入選 (~2021)
2008年 東京芸術大学大学院修了制作 同大学買い上げ
第63回春の院展初入選(~2017、2019~2023)
2011年 野村美術賞 (博士後期課程修了制作 東京芸術大学美術館収蔵)
第26回有芽の会 日本更生保護女性連盟会長賞
2013年 第28回有芽の会 法務大臣賞
2016年 第4回桜花賞展 館長賞(郷さくら美術館東京)
Seed 山種美術館 日本画アワード―未来をになう日本画新世代― 入選
再興第101回院展 奨励賞
2018年 再興第103回院展 奨励賞
2020年 第75回春の院展 奨励賞
2023年 第77回春の院展 奨励賞
再興第108回日本美術院 日本美術院賞(大観賞), 東京都都知事賞