「私は、ダンス、とりわけバレエに並々ならぬ情熱を抱いています。ダンサーが鍛え上げた肉体に感嘆しているのはもちろんのことですが、私が心底惹かれるのは、ダンサーがその完璧な肉体を通して感情を表現する能力です。私が見、感じ、そして伝えたいと思う感情を私の作品の中で再生できるのは、ダンサーの存在があってこそなのです。」
———ロバート・ハインデル

弊社がロバート・ハインデルのマネージメントを1992年に赤坂のビルの地下室でスタートアップさせて今年で31 年目になります。アートオブセッション（憑りつかれて）という会社名、The Obsession Galleryという画廊名も、バレエに憑りつかれていたハインデルに名付けてもらいました。
本展では、1993年ハインデルが来日した際に、故高円宮殿下のご案内で松山バレエ団、牧阿佐美バレエ団を訪れ、初めて日本のバレエダンサーを描いた作品（森下洋子、佐々木想美）、ひた向きに稽古に励むダンサーを描いた80年代初頭の秀作「1-2-3」、「Out of The Mirror」、ミュージカルの大作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーに依頼され描いた、英国が誇る歌手サラ・ブライトマンの「オペラ座の怪人」の素描作品、そしてハインデルの直筆サイン入りの貴重な版画など、原画・版画約20点を展示いたします。
また、ハインデルの映像、貴重な通信記録など、人間像にも迫っていただける資料もご用意いたします。
バレエダンサーを通して、真摯に努力する美しい人間達の作品を代官山でぜひご覧いただきたくご案内申しあげます。

〈1-2-3　アン・ドゥ・トヮ〉　油彩　キャンバス　67×94cm

〈Out of The Mirror　アウト オブ ザ ミラー〉　油彩　キャンバス　82×103cm