ロバート・ハインデル展バレエダンサーを通して、躍動する肉体と神々しい人間性を伝えた「現代のドガ」
芸術に深いご造詣をお示しになられた高円宮憲仁親王をオマージュとしてつくられたバレエ「時の彼方に ア ビアント」が2024年10月31日に公演されます。
2002年に御薨御された高円宮憲仁親王殿下は、多くのアスリート、アーティストにとって大きな励みの存在で在られました。
ロバート・ハインデルはその殿下のご紹介で日本の著名なバレエダンサー 森下洋子さん、吉田都さん、熊川哲也さん、佐々木想美さん、草刈民代さん等を取材する機会をいただき、多くの作品を残すことができました。
ハインデルと牧阿佐美バレエ団との出会いは1994年、殿下の御案内で、牧阿佐美バレエ団を訪れ、亡き牧阿佐美先生、現芸術監督 三谷恭三先生の御説明をいただき、『三銃士』初演のミレディ役のリハーサルに励む佐々木想美さん(1994年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)を描き、そして続いて映画「shall we dance?」撮影後の草刈民代さんを描かせていただきました。
本展では、そんな日本のダンサーたちを描いた作品を展示し、併せて芸術を愛された陛下への思いをはせる機会になれば幸いです。
ロバート・ハインデル
1938年~2005年、米国人。英国ロイヤルバレエ団をはじめ、欧米の一流バレエ団から公演前のリハーサルに招かれて取材を行い、米国、英国、オランダ、日本で作品を発表。「現代のドガ」と称された、著名なコレクターの中には故ダイアナ妃、モナコのキャロライン王女のほか、生前高円宮憲仁親王が愛された画家としても有名である。
日本では、2003年酒田市美術館、2011年長崎県美術館、2015年そごう美術館で展覧会が開催されているほか、NHK「日曜美術館」、テレビ東京「美の巨人たち」などのメディアでも数多く紹介されている。
Attention! スペシャルトークイベント
「時の彼方に ア ビアント」の主役リヤムを演じる清瀧千晴を招いて、公演の見所とハインデル作品の印象などを、出川博一(ロバート・ハインデル日本代理人)と共に語っていただきました。以下のURLよりその模様をご覧いただけます。
https://youtu.be/Nxdg3QcLWBA
※「時の彼方に ア ビアント」は牧阿佐美、三谷恭三、ドミニク・ウォルシュが振付け、殿下と親交の深かった芸術家達(原作 島田雅彦、音楽 三枝成彰)が結集して創り上げた全幕舞台です。10月31日(木)17時開演で新国立劇場中劇場で12年ぶりに再演されます。
お問い合わせ 牧阿佐美バレヱ団公演事務局 Tel:03-3360-8251
「ミヤコ イン ブラック & ピンク」2005年 油彩・ボード 86×63cm
1997年ロンドンのオペラハウスでリハーサルする吉田都さんを描いた作品。
目線の強さから欧米のダンサーの中で、プリンシパルを続ける都さんの精神的な強さが限りなく伝わってくる。あえて日本のダンサーを強調するように、緑と黒が配色されている。
「ミヤコ セピア & ブラック」2005年 油彩・キャンバス 46×61cm
1997年ロンドンのコヴェントガーデンオパラハウスでの英国ロイヤルバレエ団のリハーサルを観察したハインデルは、はるかにプロポーションで優る欧米のダンサーの中で束の間の思考を重ねる都さんを捉えた。
「スタディー フォー ミヤコⅡ」2005年 油彩・木炭・紙 46×61cm
2005年肺気腫が進行し、ロンドンに行く事が不可能になったハインデルは、著名な写真家 秦淳司が撮影した吉田都さんの写真を基にイメージを膨らませ、都さんを白鳥の姿に似せて描いた。
INFORMATION
会 期: 2024年10月14日(月祝)~11月4日(月祝)11:00~18:00
※休廊日:10月21日(月)、28日(月)
会 場: THE OBSESSION GALLERY
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-10 ヒルサイドテラスC-25 TEL:03-5489-3686